AI-OCR · 基礎知識
AI-OCRの無料トライアルと読み取りテストの進め方|各社の条件と、試す帳票の選び方【2026年版】
AI-OCRは手元の帳票で試してから決めるのが基本です。掲載各社のトライアルの期間・枚数・費用を公式表記で比べ、有償トライアルの中身、試す帳票の選び方、トライアル中に測ること、本契約に移るときの注意をまとめました。
AI-OCRの読み取りの良し悪しは、帳票の書式や手書きのくせで変わります。どの会社も、最後は手元の帳票で試すことを勧めています。
この記事では、掲載各社のトライアルの条件を並べ、限られた期間で何を確かめればよいかを整理します。
各社のトライアルの条件
トライアルは、無料のものと有償のものがあります。期間と枚数の上限も会社ごとに違います。
| 製品 | 期間・上限 | 費用 |
|---|---|---|
| LINE WORKS PaperOn | 30日間・読み取り200回 | 無償 |
| DynaEye 11 | 60日間・全機能 | 無償 |
| スマートOCR | 5日間・100枚まで | 0円 |
| AISpect | 期間の縛りなし・50枚分 | 無料 |
| AIRead | 1ヵ月(オンプレミス・クラウド) | 無償 |
| GenOCR | 2週間・読み取り枠250件 | 無料 |
| PATPOST | 初回1カ月 | 無料(その後は年契約) |
| SmartRead | 処理可能枚数500枚まで(期間の記載なし) | 無償(有償トライアルもあり) |
無料の枠が小さい製品は、試す帳票を絞り込んでから申し込むと無駄がありません。期間の短い製品は、帳票の準備を終えてから始めてください。
有償トライアルは、支援の厚さで選ぶ
有償のトライアルは、費用がかかる代わりに、設定の支援や本番に近い量での検証ができる場合があります。公式に書かれている内容を並べます。
- DX Suite: 1ヶ月のトライアルプラン。Success Program for DX Suiteは200,000円で、無料枠200,000円分と専任担当の導入支援、帳票定義設定サービスが付く
- AIよみと~る: 30日間トライアル版(プラン1)が33,000円、60日間トライアル版(プラン2)もある
- AI-OCRらくスルー: 30日トライアルが3万円、60日トライアルが9.98万円×2か月。期間内の解約に中途解約金はかからない
- スマートOCR: 5日間3万円で200枚までの有料トライアル、1ヶ月98,000円(税抜)で300枚までのクラウドトライアル
- AISpect: プラン1の価格で最長2か月使える有償トライアル(初期費用なし)
帳票の種類が多く、設定に手間がかかりそうなら、支援付きの有償トライアルのほうが結局早く判断できることがあります。
試す帳票は、きれいなものより困っているものを選ぶ
トライアルで読みやすい帳票ばかり試すと、本番で読めない帳票に後から気づきます。日頃いちばん手間のかかっている帳票を入れてください。
- 枚数の多い帳票を3〜5種類選ぶ
- それぞれ、きれいなもの、くせ字や訂正があるもの、FAXで潰れたものを混ぜる
- 非定型なら、取引先の上位から書式の違うものを10社分ほど集める
- 読みたい項目と、正しい値を先に書き出しておく
正しい値を先に作っておくと、読み取り結果と突き合わせるだけで正解の割合を数えられます。担当者の感覚ではなく数字で判断できます。
無料の枠から、試せる帳票の数を逆算する
無料トライアルには、回数や枚数の上限があるものが多くあります。上限から逆算して、1種類あたり何枚試せるかを先に決めておくと、枠を使い切って終わることがありません。
| 製品 | 無料の上限 | 5種類の帳票を試すなら |
|---|---|---|
| AISpect | 50枚分 | 1種類あたり10枚 |
| スマートOCR(0円トライアル) | 100枚まで(5日間) | 1種類あたり20枚 |
| LINE WORKS PaperOn | 読み取り200回(30日間) | 1種類あたり40回 |
読み直しや設定の調整でも枠を使うことがあるので、上限の2割ほどは残しておくと安心です。枠の数え方(枚数か回数か)も、申し込む前に確かめてください。
トライアル中に測っておくこと
読めたかどうかだけでなく、前後の作業がどれだけ減るかも測ります。次の項目を記録してください。
| 測ること | 見るポイント |
|---|---|
| 修正にかかった時間 | 読み取り後の確認・修正が、手入力よりどれだけ短いか |
| 読めなかった項目 | どの帳票のどの欄で間違えたか |
| 出力の形 | CSVやExcelなど、次のシステムに入れやすい形で出るか |
| 連携 | APIやRPA、kintoneなど、使いたいつなぎ方ができるか |
| 枠の消費 | 本番の枚数だと、どのプランの枠に収まるか |
修正の時間は、確認画面の使いやすさで大きく変わります。DynaEye 11のベリファイOCRのように、信頼性の低い項目だけを強調する機能も、この時間を減らすためのものです。
本契約に移るときに見落としやすい点
トライアルから本契約に切り替えるときの条件も、会社ごとに違います。公式に書かれている例を挙げます。
- DX Suite: トライアル終了後1か月以内に本契約すると、同じ環境で継続利用できる
- AIよみと~る: トライアル版のあとに使う場合も通常版の申込が必要で、通常版の利用開始日から12ヶ月が最低利用期間
- PATPOST: 初年度は1カ月の無料期間のあと11カ月分の請求があり、初年度の解約無料期間を除き契約期間中の解約はできない
トライアルで作った設定がそのまま使えるかも、問い合わせで確かめておくと移行がスムーズです。
トライアルの前に決めておく社内の段取り
トライアルの期間は短いので、申し込んでから準備を始めると、試す時間がほとんど残りません。申し込む前に次のことを決めておいてください。
- 試す担当者と、結果を判断する責任者
- 試す帳票と、正しい値の一覧
- スキャナーの設定(解像度、カラーか白黒か)
- 申込に必要な書類(DX SuiteはFAQでトライアルに申込書の提出が必要と案内)
- 読み取った結果を入れたいシステムの担当者
スキャナーの設定は読み取りの結果に響くことがあるので、本番で使う機器と設定で試してください。連携まで試すなら、受け取る側のシステムの担当者もトライアルの初日から加わってもらうと進みが早くなります。
比べた結果を1枚の表にする
2〜3社を試したら、結果を同じ表にまとめて比べます。担当者の印象ではなく、同じ項目で並べてください。
| 項目 | 記入する内容 |
|---|---|
| 正しく読めた割合 | 帳票の種類ごとに数える |
| 1枚あたりの修正時間 | 手入力の時間と並べる |
| 本番の枚数での年額 | 初期費用と最低利用期間を含める |
| 連携の方法 | API・CSV・RPAなど |
| 提供形態と認証 | 社内規程に合うか |
この表があれば、社内の稟議でも説明しやすくなります。読み取りの割合が近い場合は、修正のしやすさと総額で決めてください。
この記事に出てくるサービス
- AI inside 株式会社手書き・非定型を広く扱うなら
- アライズイノベーション株式会社提供形態を選びたいなら
- 株式会社 ASAHI Accounting Robot 研究所少量から従量で始めるなら
- 株式会社Cogent Labs年額で予算を固めたいなら
- 株式会社インフォディオ0円で試してから広げるなら
- ジンベイ株式会社設定なしで非定型を読むなら
- 関西ビジネスインフォメーション株式会社手書き帳票+RPAを一緒に相談するなら
- LINE WORKS株式会社FAX・スマホで届く書類なら
- 東日本電信電話株式会社定額枠で東日本の窓口なら
- オリックス株式会社読み取りと保管を一緒に済ませるなら
- 株式会社PFU社外に出せない書類なら
参照元
よくある質問
無料トライアルが長いAI-OCRは?
DynaEye 11は全機能を60日間無償で試せます。LINE WORKS PaperOnは30日間(200回)、AIReadは1ヵ月、GenOCRは2週間の無料トライアルを案内しています。AISpectは期間の縛りなく50枚分を無料で試せます。
有償トライアルを選ぶ意味はありますか?
設定の支援や本番に近い量での検証が付く場合があります。DX SuiteのSuccess Program for DX Suiteは、200,000円で無料枠200,000円分と専任担当の導入支援、帳票定義設定サービスが付くと案内しています。
トライアルでは何枚くらい試せばいいですか?
枚数の多い帳票を3〜5種類選び、それぞれきれいなもの、くせ字や訂正があるもの、FAXで潰れたものを混ぜるのがおすすめです。非定型なら書式の違う取引先10社分ほどを集めてください。
【用途別】AI-OCRおすすめ3選
手書きと非定型の書類を、量を増やしながらクラウドで読むなら
AI inside 株式会社
Lite 40,000円〜/月(税抜)から。生成AIの項目抽出で非定型にも対応し、オンプレミス版も選べる
DX Suiteの料金ページには、Lite(40,000円〜/月、初期費用0円、月無料枠18,000円分)、Standard(100,000円〜/月)、Pro(200,000円〜/月)が税抜で並ぶ。FAQでは手書きや、活字と手書きが混在した書類の読み取り、生成AIによる項目抽出での非定型書類への対応を説明し、オンプレミス版(AI inside Cube)とAPIの無償提供も案内している。
個人情報を含む書類を、社外のクラウドに出さずに読むなら
株式会社PFU
PC内でOCR処理を完結。処理量上限なしのプランもあり、60日間の無償トライアルで実帳票を試せる
DynaEye 11は、インストールしたPC内でOCR処理を完結するシリーズをそろえ、外部に情報を送る必要がないと説明している。年6,000ページまでのEntry Lite AI-OCRは初年度1,008,000円(税抜)、上限なしのEntry AI-OCRは初年度2,016,000円(税抜)と価格を公開し、全ての機能を60日間試せる無償トライアルがある。
月数百枚から、使った枚数だけ払って始めるなら
株式会社 ASAHI Accounting Robot 研究所
基本料15,000円/月+1枚15円(税抜き)。50枚まで期間の縛りなく無料、最低利用期間なし
AISpectの料金ページには、プラン1が基本料(月額)15,000円+1枚15円、プラン1000が基本料(月額)10,000円+1000枚毎10,000円、初期費用50,000円と税抜きで書かれている。読み取り可能帳票は定型・非定型・写真で、利用人数は無制限、1か月単位で使えて最低利用期間はない。50枚分の無料トライアルと、最長2か月の有償トライアルがある。