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3Dマシンビジョン · 基礎知識

導入事例から見る3Dマシンビジョンの選び方人員削減・精度・成功率の読み方【2026年版】

3Dマシンビジョンの会社の公式サイトに載っている導入事例を集め、人員や工数の削減、精度・認識時間・成功率、用途ごとの事例に分けて整理しました。実績と見込みの見分け方、数値のない事例の読み方、事例から評価に進む手順もまとめています。

公開 2026年10月4日

イラストはイメージです(特定の製品ではありません)

3Dマシンビジョンの会社の公式サイトには、導入事例やお客様の声のページがあります。どの工程で、どのカメラを使い、何がどれだけ変わったかが書かれていれば、自社のワークに合うかを判断する材料になります。

このページでは、掲載15社の公式サイトに出ている事例を集め、読み方と比べ方を整理しました。情報は2026年10月4日に確認したもので、数字は事例ページの書き方のまま載せています。

3Dビジョンの事例で確かめたい5つの項目

3Dビジョンの事例は、写真や動画だけでは中身がわかりません。次の5つが書かれているかを確かめてください。

  1. 用途(デパレタイズ、ばら積みピッキング、組立、検査など)
  2. ワークの種類と置かれ方(混載、井桁積み、AGVの上など)
  3. カメラの機種・台数と、ハンドアイか固定かの取付方式
  4. 成果の数字(人員、精度、認識時間、成功率、サイクルタイム)
  5. 数字が実績か見込みか、どの条件での値か

日立オートメーション(Kyoto Robotics)やMujinのように、依頼企業の社名を出している事例もあります。社名が出ていない事例は、業種とワークが自社に近いかを中心に読んでください。

人員や工数の削減を数字で示している事例

もっとも比べやすいのは、作業の人数や工数がどれだけ減ったかという数字です。実績なのか見込みなのかを分けて読む必要があります。

会社依頼企業・用途公式に書かれた成果
リンクス建材製造業A社・繊維強化セメント板の外観検査シフトあたり2人、合計6人の検査員を削減。検査装置導入から1年未満で投資分を回収
キヤノン自動車メーカー・リーフサスペンション用ナットの位置決めと締結3人 → 1人、サイクルタイム約20分 → 5分
Mujin株式会社三五・無人製品倉庫物流初年度コスト1億4千万円と荷役作業の工数67%を削減。作業者1名1日あたり約18t分の負担を軽減
日立オートメーションロジスティード株式会社・マスタレスのデパレタイザー2台4人分の人員削減。詳細欄では5年後の物量増を想定した見込みと記載

ロジスティードの事例は、見出しでは4人分の削減とし、本文では将来の物量を想定した見込みとしています。同じ事例の中でも、どの数字が実績かを本文で確かめてください。

精度・認識時間・成功率を示している事例

人数のほかに、精度や認識の速さ、成功率を数字で出している事例もあります。カメラ選びではこちらの数字が直接の判断材料になります。

会社事例公式に書かれた数字
リンクス乗用車メーカーC社・車輪止めの固定用ピン1m近く離れた梁の上のピンを0.1mm精度で計測(Gocator2540を2台)
リンクス建材製造業B社・ALC建材の全周計測必要な計測精度±0.5mm、搬送30m/分を0.5mm間隔=1kHzで計測
YOODSマツダ(株)・クランクシャフトの移載撮影開始~認識結果出力まで1.5秒以内。姿勢が水平でないワークの掴みミスは2Dビジョンの1/100程度から1/10000以下に
Mech-Mind大型工場・通い箱のデパレタイジング認識成功率99.99%以上
キヤノンキヤノングループ・プリンター部品のばら積み供給サイクルタイム18秒→12秒、段取り時間180秒×2回/日→0秒/日

精度や成功率は、ワークの表面や積み方で大きく変わります。事例の条件と自社のワークが近いかを確かめてから、数字を比べてください。

用途ごとに事例を探す

自社の用途に近い事例を持っている会社から当たると、話が早く進みます。用途ごとに、公式に載っている事例を並べます。

用途公式に載っている事例
デパレタイズ・パレタイズ日立オートメーション(資生堂のオリコン、イオンの飲料ケース、ロジスティード)、Mech-Mind(通い箱、段ボール箱の混載パレタイジング)、Mujin(三五の通い箱)
ばら積みピッキング・投入Mujin(SUBARUのクランクシャフト鍛造粗材)、YOODS(マツダ(株)のクランクシャフト)、キヤノン(プリンター部品)、Mech-Mind(食品工場の不定形物)
組立・締結キーエンス(日産自動車株式会社 いわき工場のボルト締め付け位置)、ニコン(AMR上のワークへのボルト締結、導入先の記載なし)、YOODS(マツダ(株)の車体板金部品)
検査・計測リンクス(建材のインライン外観検査と寸法測定、塗装工程の治具測定)、OptoComb(バリと円筒内面の検査、導入先の記載なし)

キーエンスの日産自動車いわき工場の事例では、RBシリーズを4工程に1台ずつ導入し、導入から約4年ボルト締め付けの不具合は一切出ていないと紹介しています。組立の用途で比べるなら、こうした長期の稼働の記述も参考になります。

数値のない事例と英語の事例の読み方

工程と構成だけを示し、成果の数字を載せていない事例もあります。数字がなくても、得意な用途を知る手がかりになります。

  • ニコンとOptoCombの事例は、導入先を書かない活用事例・ソリューションの紹介です。成果の数字はないか、性能の値(OptoCombのバリの高さ1µmの精度など)にとどまります。
  • Mujinのトヨタ紡織株式会社の事例は、構想検討から約6ヶ月で設備稼働という期間を示し、削減人数は書いていません。
  • Zividの事例は英語のページです。Inbolt社の事例では位置決め精度0.1mm、新しい品番の登録は15分未満と書いています。
  • 日立オートメーションの資生堂とイオンの事例は、課題と解決策を詳しく書く一方、数値の記載はありません。

数字のない事例は、問い合わせのときに条件と結果を聞くと比べやすくなります。英語の事例は、カメラの型式と用途を中心に読んでください。

費用につながる記述を拾う

今回確認した15社のうち、3Dビジョン本体の価格を数字で載せている会社はありませんでした。それでも事例の中には、費用を考える手がかりになる記述があります。

  • YOODSは、動作範囲内の複数箇所でビジョンを使う場合、ハンドアイの3Dビジョンは固定3Dの1/2~1/4のコストで導入可能と書いています。固定カメラは撮影箇所ごとの設置と高剛性の架台が必要になるためです。
  • リンクスのA社の事例は、検査装置導入から1年未満で投資分を回収したとしています。
  • Mech-Mindの乳製品製造企業の事例は、業務効率を40%向上、コスト25%削減としています。期間や算出の条件は書かれていません。
  • Zividは公式ショップで取付金具やキャリブレーションボードの価格を載せています(例: On-Arm Mount for robots €400,00、税の表記なし)。

費用の比較は、カメラ本体だけでなく、ソフト・架台・ハンド・設定まで含めた総額でそろえてください。回収期間の数字は、その工場の人件費や稼働時間が前提になっている点にも注意が必要です。

事例から評価・テストへ進む流れ

事例を読んで候補を絞ったら、自社のワークで試す段階に進みます。キーエンスの日産自動車の事例でも、採用前のトライアルで2~3日で動作確認をしたと書かれています。

  1. 自社の用途、ワークの種類、置かれ方を書き出す
  2. その用途の事例を公式に載せている会社を2~3社選ぶ
  3. 事例のカメラの台数・取付方式・数字の条件が自社と合うかを確かめる
  4. 気になる事例について、実績か見込みか、どの条件の値かを問い合わせる
  5. リンクスの計測評価やキーエンスのテスト機貸出しのような窓口で、自社のワークを測る

事例の用途が近くても、ワークの表面や積み方が違えば結果は変わります。最後は自社のワークを使った評価の結果で決めてください。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

3Dマシンビジョンの導入事例は、どこを見て比べればよいですか?

用途、ワークの種類と置かれ方、カメラの機種・台数と取付方式、成果の数字、そしてその数字が実績か見込みかの5つを見ます。依頼企業の社名が出ていない事例は、業種とワークが自社に近いかを中心に読んでください。

人員削減の数字を出している事例はありますか?

リンクスは建材製造業A社の外観検査で、シフトあたり2人、合計6人の検査員を削減し、1年未満で投資分を回収したとしています。キヤノンは自動車メーカーの事例で3人 → 1人と書いています。日立オートメーションのロジスティードの事例の4人分の削減は、詳細欄で将来の物量を想定した見込みと書かれています。

事例に費用を載せている会社はありますか?

今回確認した15社には、3Dビジョン本体の価格を数字で載せている会社はありませんでした。YOODSは複数箇所でビジョンを使う場合、ハンドアイの3Dビジョンは固定3Dの1/2~1/4のコストで導入可能と書いており、Zividは公式ショップで取付金具などの価格を載せています。

【用途別】3Dマシンビジョンメーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

ラインの中で外観と寸法を3Dで全数検査するなら

株式会社キーエンス

3D Visionシリーズは視野60mm・繰り返し精度1μm。光切断の3Dセンサや白色干渉まで同じ窓口で比べられる

株式会社キーエンスの公式サイトへ特徴・対応条件を見る

部品箱に入った部品をロボットで次工程へ供給するなら

キヤノン株式会社

RVシリーズは計測範囲と繰り返し精度を型式ごとに公開。部品の大きさで3機種から選べる

キヤノン株式会社の公式サイトへ特徴・対応条件を見る

どの方式が合うか、実際のワークを測ってから決めるなら

株式会社リンクス

4メーカー約60製品から計測方式を選ぶ無料の計測評価サービス。窓口はマシンビジョンの技術者

株式会社リンクスの公式サイトへ特徴・対応条件を見る

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