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3Dマシンビジョン · 基礎知識

3Dマシンビジョン導入前の評価の進め方|テスト機貸出・計測評価・デモ・シミュレーションの使い分け【2026年版】

3Dマシンビジョンは、カタログの数字だけでは自社のワークで使えるか分かりません。掲載会社が公式に案内しているテスト機貸出、計測評価、デモ、購入前シミュレーションを比べ、導入前の評価の進め方をまとめました。

公開 2026年10月1日

3Dマシンビジョンは、ワークの材質や置かれ方で結果が大きく変わります。仕様表で候補を絞ったら、必ず実物で試してから決めてください。

この記事では、掲載会社が公式に案内している評価の窓口と、その使い分けを整理します。

評価の窓口を一覧で比べる

評価の方法は会社ごとに違います。自社で試すのか、メーカーに測ってもらうのかで分けると選びやすくなります。

会社評価の窓口(公式記載)形
キーエンス無料テスト機貸出しサービス自社で試す
リンクス無料3Dセンサー計測評価サービス、Gocatorデモ機の無償貸出測ってもらう/自社で試す
Zivid実際の部品で点群品質を検証するデモを予約測ってもらう
ニコンワークの認識トライは可能(FAQ)測ってもらう
Mujin高精度シミュレーションで購入前に能力を判断、本社にロボットソリューション展示場シミュレーション・見学
東京貿易テクノシステムCoPick3Dのデモやベンチマーク等の依頼を受付、デモ・見積りの問い合わせ窓口測ってもらう
マイクロ・テクニカ3Dカメラ(Zivid・Mech-Mind)のデモ機貸出し・見積りの相談フォーム自社で試す

この表は今回確認したページに書かれていた窓口です。書かれていない会社でも、問い合わせれば対応する場合があります。

サンプルを送って測ってもらう

方式がまだ決まっていない段階では、メーカーや販社に測ってもらうのが早道です。リンクスは手順を具体的に書いています。

  1. 計測評価を試したいサンプル品を送る
  2. 計測・検査する箇所と、必要な視野・精度・タクトタイムを伝える
  3. 4メーカー約60製品の中から計測手法を選んで評価してもらう
  4. 撮影結果と画像処理の検査結果をスライド形式の報告で受け取る

リンクスは、撮影した生データが必要な場合は渡せると書いています。社内で比べるなら、生データも頼んでおくと便利です。

テスト機を借りて自社で試す

設置場所の光や油の条件まで含めて確かめたいなら、テスト機を借りて現場で試す方法があります。

  • キーエンス: 無料テスト機貸出しサービスの申込み窓口をサイトに設置
  • リンクス: LMI TechnologiesのGocatorはデモ機を無償で貸出。操作方法はオンラインや電話でサポート
  • リンクス: 貸出時はWindowsベースのPCが必須。センサーを固定する治具やカメラ台、移動ステージやコンベアも用意が要る

借りる前に、固定の治具、PC、ワークを動かす仕組みを準備しておくと、限られた期間を有効に使えます。光切断のセンサーはワークを動かす仕組みがないと3Dになりません。

デモやショールームで実際の動きを見る

ロボットと組み合わせたピッキングは、動いているところを見ると理解が早くなります。ショールームや展示場を持つ会社があります。

会社見られる場所(公式記載)
Mujin本社のロボットソリューション展示場で代表的なソリューションを常時展示
Mech-MindMech-Lab(トレーニングセンター兼展示ショールーム、東京都大田区平和島)
リンクス東京オフィスで貸出が難しい3Dセンサーも見学可能。ロボットや1軸ステージでの撮影も可能
日立オートメーションサイトに内覧会予約の窓口

見学のときは、自社のワークを持ち込めるかを事前に聞いてください。展示用のワークで動くことと、自社のワークで動くことは別の話です。

購入前のシミュレーションで能力を確かめる

ピッキングでは、ロボットの動きまで含めた処理能力が問題になります。シミュレーションで事前に確かめられる会社があります。

  • Mujin: 高精度シミュレーションにより、要望の能力が発揮できるかを購入前に判断可能
  • キーエンス 3D VGR: 現場をモデリングしたシミュレーションで立ち上げ時の手戻りを回避
  • Mech-Mind Mech-Viz: ワンクリックでシミュレーションを実行できる経路計画ソフト

シミュレーションの結果は、ワークの登録データと周辺設備のモデルがどれだけ正確かで変わります。前提にした条件を一緒に受け取ってください。

評価の結果を読むときのポイント

評価の報告を受け取ったら、きれいな点群の画像だけで判断しないでください。数字と条件を確かめるのが大事です。

確かめること理由
どの型式・設定で測ったか同じ会社でも型式や撮影モードで結果が変わる
何回測ったか、ばらつきはどうか1回だけの結果では安定性が分からない
処理時間はいくらか撮像だけでなく認識や経路計算を含めた時間がタクトに効く
失敗した例はあったか見つからない、掴めないワークの条件が運用の課題になる

キヤノンは計測時間・計測周期を、撮影モードを速度優先にした条件での値と注記しています。条件の違う結果を並べないよう、報告にも条件を書いてもらってください。

社内で評価を進めるときの役割分担

評価は、生産技術だけで抱えると長引きます。最初に役割を分けておくと、判断が速くなります。

  • 生産技術: 必要な視野・精度・サイクルを決め、サンプルを用意する
  • 品質保証: 検査なら合否の基準と、不良品のサンプルを用意する
  • 設備保全: 設置場所の光、油、温度、電源やネットワークの条件を確かめる
  • 購買: 複数社の見積と、保守・教育の条件をそろえて比べる

Mech-Mindのトレーニングセンターや、リンクスのGocator入門コースのように、導入後の教育の場を持つ会社もあります。運用する人が使いこなせるかも、評価の一部です。

評価で失敗しないための準備

評価は準備で結果の質が決まります。次の点をそろえてから申し込んでください。

  1. 良品だけでなく、不良品や形のばらつきがあるサンプルも用意する
  2. 検査なら合否の基準、ピッキングなら必要な取り切り率とサイクルを決める
  3. 実際の部品箱やパレット、照明の条件を写真で伝える
  4. 結果を同じ形式で比べられるよう、各社に同じ条件を伝える

複数社で評価するなら、同じサンプルと同じ条件で頼むのが大事です。条件がそろっていれば、報告書をそのまま比べられます。

評価の期間と、結果を判断する会議の日程も先に決めておくと、ずるずる延びません。借りたテスト機は返却日があるので、準備が整ってから申し込むのが効率的です。

評価が終わったら、採用しなかった会社にも結果の要点を伝えておくと、次の案件で相談しやすくなります。評価の報告書は、設備の更新時にも役立つので保管しておいてください。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

評価にお金はかかりますか?

キーエンスは無料テスト機貸出し、リンクスは無料の3Dセンサー計測評価サービスとGocatorデモ機の無償貸出を案内しています。ほかの会社は今回確認したページに費用の記載がないため、問い合わせで確認してください。

サンプルは何個くらい用意すればいいですか?

公式に個数の目安を書いている会社はありませんでした。良品だけでなく、形や色のばらつき、不良品も含めて送ると、実際のラインに近い結果が得られます。

ピッキングの能力を買う前に確かめられますか?

Mujinは高精度シミュレーションで要望の能力が出るかを購入前に判断できるとしています。キーエンスの3D VGRにも現場をモデリングしたシミュレーション機能があります。

【用途別】3Dマシンビジョンメーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

ラインの中で外観と寸法を3Dで全数検査するなら

株式会社キーエンス

3D Visionシリーズは視野60mm・繰り返し精度1μm。光切断の3Dセンサや白色干渉まで同じ窓口で比べられる

3次元画像処理システム「3D Vision シリーズ」は4投光プロジェクターとテレセントリックレンズで視野全域を検査し、視野60mm、検査間隔0.6秒、繰り返し精度1μmと製品ページに記載。光切断法の3Dセンサ(LJ-S8000は繰り返し精度0.3μm)や白色干渉3D変位計WI-5000(繰り返し精度0.1μm)もそろえ、無料テスト機貸出しサービスを案内している。

株式会社キーエンスの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

部品箱に入った部品をロボットで次工程へ供給するなら

キヤノン株式会社

RVシリーズは計測範囲と繰り返し精度を型式ごとに公開。部品の大きさで3機種から選べる

部品箱内の部品のピックアップに向けて開発された3DマシンビジョンRVシリーズ(RV300・RV500・RV1100)。測定方法はパターン投影法、認識方式は3D CADマッチングで、RV300は計測範囲最大340×340×100mm・繰り返し精度±0.1mm、RV1100は最大1,160×1,160×600mm・±0.5mmと仕様表に記載。干渉チェックやキャリブレーションの機能を持ち、IP54相当。

キヤノン株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

どの方式が合うか、実際のワークを測ってから決めるなら

株式会社リンクス

4メーカー約60製品から計測方式を選ぶ無料の計測評価サービス。窓口はマシンビジョンの技術者

3Dセンサー計測評価サービスでは、送ったサンプルワークを4メーカー約60製品の中から計測手法を選んで評価し、結果をスライド形式で報告すると公式に記載。Gocator(レーザー光切断・縞投影・共焦点ライン)や3Dラインスキャンカメラ3DPIXAを扱い、Gocatorのデモ機は無償で貸し出す。東京オフィスではロボットや1軸ステージでの撮影も可能。

株式会社リンクスの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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