3比較ハブベンディングロール

ベンディングロール · 用途別

初めてのベンディングロールの選び方|小型〜中型機の板厚・寸法・電源と導入の順番

曲げを外注していた板金・製缶工場が初めてベンディングロールを入れる場合に、マツモト機械・エスカディア・MIYAi・日本酸素G&W・富士機工の小型〜中型機を公式の板厚・寸法・電源で比べ、置き場所や操作の覚えやすさ、サンプル加工の頼み方をまとめます。

公開 2026年10月1日

これまで曲げを外注していた板金工場や製缶工場が、初めてベンディングロールを入れるときは、能力だけでなく、置き場所、電源、操作を覚える時間まで考える必要があります。

このページでは、初めての1台を選ぶ工場向けに、小型〜中型の機種を公式の寸法・電源・板厚で比べ、失敗しにくい選び方をまとめます。

初めての1台の候補と公式の仕様

機種本数・方式公式の板厚寸法・電源
マツモト機械 MBR-1050-3B3本(3本駆動)SS400で3.2×1000LW1800×D460×H912mm、200V 0.75kw、プラグ付き
マツモト機械 製缶曲げ用3本(2本駆動)SS400で6.4mm(4尺・6尺)記載あり(機種ごと)
エスカディア SRSH3本(鉄芯ロール)SS材9mmW2100〜2800×D570×H990mm、3相200Vプラグ付
MIYAi MR-550S4本(油圧)0.3〜9.0mm幅1600×奥行1080×高920mm、三相200-220V 30A
日本酸素G&W Bシリーズ3本(小型薄板用)記載なしキャスター付きで移動が容易
富士機工 ロールベンダーウレタンロール記載なし小型・低振動

プラグ付きで、届いたらすぐに動かせると書いている機種もあります。エスカディアは、SRSHを3相200Vのコンセントプラグ付きで即運転できると説明しています。

最初に決めるのは板厚の上限

初めての1台は、普段の仕事だけでなく、たまに来るいちばん厚い仕事まで受けられるかで選びます。ただし、まれな仕事に合わせて大きすぎる機械を選ぶと、置き場所と費用が膨らみます。

  • 薄板(2.3〜3.2mm程度)の板金が中心:ウレタンロールや薄板用の3本ロール
  • 6mm前後の製缶品も受ける:製缶曲げ用の3本ロール
  • 9mm前後まで、端曲げや円錐も:鉄芯ロールのハイパワー機や4本ロール
  • それ以上の厚板:中型・大型の油圧機(栗本鐵工所、神埼工業など)

表の板厚は、マツモト機械がSS400、エスカディアがSS材での値です。MIYAiの0.3〜9.0mmは材質の記載がありません。ステンレスを多く扱うなら、一段上の能力を選んでください。

板幅も同じ考え方で、いちばん広い品物が通る有効幅を選びます。

置き場所と搬入

機械の寸法に加えて、板を入れる側と出す側の空間が必要です。板幅が広い機械ほど、横にも長い空間を取ります。

確認する点目安
機械の寸法公式の寸法(例:MBR-1050-3BはW1800×D460mm)
板を通す空間機械の前後に、いちばん長い板の長さ分
取り出しの空間仕上がりの最大径の円筒を抜き取れる高さと幅
床の強さ質量(例:MR-550Sは920kg)に耐えられるか
搬入経路扉の幅、フォークリフトやクレーンの有無

日本酸素G&WのBシリーズのようにキャスター付きの小型機は、使わないときに片付けられるのが利点です。狭い工場では、移動できるかどうかも比べる材料になります。

機械の配置は、切断の機械から溶接の場所までの材料の流れに沿って決めると、運搬の手間が減ります。

電源の確認

小型機でも、電源は三相200Vが多くなります。公式に書かれた電源を並べると、次のとおりです。

  • マツモト機械 MBR-1050-3B:200V 0.75kw(ブレーキ付)、電源ケーブル2sq 4芯プラグ付き・長さ3m
  • エスカディア SRSH:3相200Vコンセントプラグ付
  • MIYAi MR-550S:三相200-220V 50/60Hz 30A

工場に三相200Vのコンセントがない場合は、電気工事が必要です。見積を取るときに、電気工事の費用も見込んでおいてください。

ほかの機械と同時に動かすときは、ブレーカーの容量にも余裕があるかを確かめておきましょう。

操作を覚える時間

初めての工場では、曲げの勘を持つ作業者がいないことがほとんどです。操作を助ける機能があるかで、立ち上がりの早さが変わります。

機能公式に載っている例
数値を入れて自動で曲げるMIYAi AutoRoller(完成径・板厚・曲げ幅を入力)
位置をそろえるMIYAi 位置決めプリセット、アイセル BS-B ダイヤル式セットメーター
足で操作して両手を空けるエスカディア SRSH 正転・逆転はフットスイッチ
端曲げを1工程でアイセル BS-B、MIYAi、エスカディアの4本ロール

操作の説明や立ち上げの支援がどこまで付くかは、公式ページにはほとんど書かれていません。見積のときに、納入時の説明の内容を聞いてください。

最初の数か月は、外注していた品物のうち簡単なものから社内に移し、慣れてから難しい品物に広げると失敗が少なくなります。

ロールの本数をどう選ぶか

初めての1台では、何本ロールにするかで迷う工場が多くあります。扱う品物から逆算すると、次のように絞れます。

主な品物候補の本数公式に載っている機種の例
薄板の小物、傷を付けたくない品物2本(ウレタン)マツモト機械 MUR、エスカディア SRT・SRN
一般的な製缶品、ダクト3本マツモト機械 MBR、エスカディア SRY・SRSH、日本酸素G&W Dシリーズ
端曲げを1工程で、円錐も4本MIYAi MR-S、アイセル BS-B、エスカディア SRF-55

3本ロールは今回の9社でも掲載している会社が多く、選べる機種の幅が広い方式です。端曲げの手間を減らしたいなら、4本ロールや端曲げ機構付きの3本ロールを比べてください。

迷ったら、いちばん多い品物で2つの方式を試し曲げしてもらい、仕上がりと時間を見比べるのが確実です。

外注と社内化の比べ方

ベンディングロールを入れるかどうかは、今の外注費と比べて決めるのが基本です。比べるときに含めたい項目を並べました。

外注のとき社内化のとき
曲げの加工費機械の本体、搬入・据え付け、電気工事
運搬の費用と時間作業者の時間と、操作を覚えるまでの期間
外注先の納期に合わせる自社で納期を決められる
外注先の品質に左右される不良は自社で直せるが、責任も自社にある

費用の比較は、数年分の外注費と、機械の費用を同じ期間で並べると分かりやすくなります。短納期の仕事を受けられるようになる効果は数字にしにくいため、別に書き出しておいてください。

長く使うための日常の点検

  • ロールの表面に傷や異物の付着がないか(ウレタンロールは特に注意)
  • 駆動部のチェーンやギアに、給油が行き届いているか
  • 油圧機は、油の量と漏れがないか
  • 跳ね上げやフレーム転倒の機構が、スムーズに動くか
  • 電源ケーブルやプラグに傷みがないか

点検の項目と頻度は、機械の取扱説明書に従ってください。納入のときに、日常点検のやり方を説明してもらうよう頼んでおくと安心です。

サンプル加工と相談の順番

初めての1台は、自社の板で本当に曲げられるかを確かめてから決めるのが安全です。今回の9社で、サンプル加工の相談を製品ページで受け付けていたのは富士機工でした。エスカディアは常設展示場で、持ち込んだテスト材料をテスト加工機で加工して体験できると案内しています。

  1. 今まで外注していた品物を、材質・板厚・板幅・径・月の数で一覧にする
  2. いちばん多い品物と、いちばん厚い品物を決める
  3. 置き場所・電源・搬入経路を確かめる
  4. 2〜3社に同じ条件を伝え、機種と見積、試し曲げの可否を聞く
  5. 外注費と、機械の費用・作業時間を比べて導入を決める

外注していた曲げを社内に取り込むと、納期を自分で決められるようになります。費用だけでなく、短納期の仕事を受けられるようになる効果も含めて判断してください。

導入後もしばらくは、外注先との取引を残しておくと、能力を超える仕事が来たときに困りません。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

100Vで動くベンディングロールはありますか?

今回確認した機種の公式の電源は、マツモト機械のMBR-1050-3Bが200V、エスカディアのSRSHが3相200V、MIYAiのMR-550Sが三相200-220Vでした。100Vで動くと公式に書いた機種は見つかりませんでした。

小さな工場でも置けますか?

小型機なら置ける場合があります。マツモト機械のMBR-1050-3BはW1800×D460mmで、日本酸素G&WのBシリーズはキャスター付きで移動が容易と説明しています。板を通す前後の空間も含めて確かめてください。

買う前に試し曲げはできますか?

富士機工はロールベンダーの製品ページでサンプル加工の相談を受け付けています。エスカディアは常設展示場で、持ち込んだ材料をテスト加工機で加工して体験できると案内しています(来場は事前連絡)。ほかの会社にも、問い合わせのときに試し曲げの可否を聞いてください。

【用途別】ベンディングロールメーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

圧力容器・タンク・造船部品の厚板を、真円に近く曲げたいなら

株式会社栗本鐵工所

加圧能力25ton〜490ton以上、板厚110mm・板幅8mの製作実績。NCとCNCで端曲げまで

トップロールを前後に動かして端曲げを行う、トップロール水平移動式の3本ロール。材質・板厚・板幅・内径を入れるとロールの位置が演算され、半自動NC(TNC)と全自動NC(CNC)を選べる。MJシリーズ25〜65ton、MPシリーズ75〜430ton、Mシリーズ490ton〜で、製作は板厚110mm・板幅8mまで実績がある。

株式会社栗本鐵工所の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

ホッパーやダクトの円錐と端曲げを、1台で自動化したいなら

株式会社MIYAi

油圧4本ロールMR-S。円筒・円錐・オーバル・多角形を1台で、完成径と板厚を入れて自動運転

MR-Sは油圧4本ロール式で、最大曲げ幅550mm・1000mm、曲げ能力0.3〜9.0mm(MR-550S)。端曲げ円筒・円錐・オーバル・多角形状を1台で加工でき、円錐曲げ用の支点軸を持つ。自動円筒曲げ機能AutoRollerは完成径・板厚・曲げ幅を入れてスタートするだけで円筒を曲げる。公式サイトに円錐の可否を判定するツールも載せている。

株式会社MIYAiの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

ステンレスやカラー鋼板の薄板を、傷とストレート残りを抑えて曲げたいなら

株式会社エスカディア

ウレタンロールの2本・3本・4本ロールベンダー。鉄芯ロールならSS材9mmまで

ウレタンロールは材料とロール軸がスリップしないため、加工の開始位置を材料端に近づけられ、ストレートの残りが少ないと説明する。傷を付けにくく、ステンレス・アルミ・カラー鋼板に対応。3本ロールにスタンダード・加圧電動・端曲げタイプがあり、4本ロールは同一工程で端曲げと円筒成形ができる。鉄芯ロールのSRSHシリーズはSS材9mmまで。

株式会社エスカディアの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

自社の製品に合うベンディングロールを、無料で相談する

曲げたい板の材質・板厚・板幅、仕上がりの直径(円錐なら大径・小径)、端曲げの要否、月の生産数、置ける場所と電源を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載メーカーへ匿名で概要を伝え、問い合わせの窓口をおつなぎします。費用はかかりません。

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