3比較ハブベンディングロール

ベンディングロール · 用途別

ステンレス・アルミ・カラー鋼板の薄板を傷なく曲げるベンディングロール|ウレタンロールと焼入れロールを比較

見た目が大事なステンレス・アルミ・カラー鋼板の薄板を傷なく曲げたい工場向けに、エスカディア・マツモト機械・富士機工のウレタンロール、アイセルBS-Bの焼入研磨ロール、日本酸素G&Wの薄板用Bシリーズを公式の仕様で比べます。

公開 2026年10月1日

ステンレスのヘアライン材、アルミ、塗装済みのカラー鋼板は、曲げたあとに表面の傷がそのまま製品の見た目になります。鉄のロールで曲げると、スリップや異物の噛み込みで傷が付くことがあります。

このページでは、薄板を傷なく曲げたい工場向けに、ウレタンロールや焼入れ研磨のロールを使う機種を、公式に書かれた仕様で比べます。

薄板・傷防止に向く機種の一覧

メーカー機種公式の説明・仕様
エスカディア2本・3本・4本のウレタンロールスリップせずストレートの残りが少ない。ステンレス・アルミ・カラー鋼板に対応
マツモト機械MUR-550・MUR-1050(油圧2本ウレタン)SS400で2.3mm、有効ロール幅550・1050mm。加工品へのキズが皆無と説明
マツモト機械MBR-1050-3B(3本)SS400で3.2×1000L、焼入れ研磨・3本駆動が標準
富士機工ロールベンダーロールにウレタンをコーティングし、ノンスリップで傷を付けない
アイセルウレタンベンディングロール機BU-U、4本ロールBS-BBS-Bはロール軸がすべて焼入研磨で、ステンレスやアルミに傷を付けにくい
日本酸素G&WBシリーズ(小型薄板用)三本駆動でくいつきが良い、フレーム転倒式

今回の9社のうち、ウレタンのロールを公式に掲げているのはエスカディア、マツモト機械、富士機工、アイセルの4社でした。日本酸素G&Wもウレタンロールを産業機械の製品群に挙げています。

ウレタンロールが傷を防ぐしくみ

ウレタンロールは、柔らかいロールが板をしっかりつかむため、ロールと板の間で滑りが起きにくくなります。滑りが少ないと、こすれ傷と送りのずれの両方が減ります。

  • エスカディア:ウレタンロールでは材料とロール軸がスリップしないため、加工開始位置を材料端に近づけられる
  • エスカディア:シール貼りが必要なデリケートな材料にも使えると説明
  • 富士機工:通すだけでロール曲げができ、ノンスリップで材料に傷を付けない
  • マツモト機械:MURは簡単操作で高精度な端曲げができ、加工品へのキズが皆無と説明

ウレタンは鉄より柔らかいため、厚い板には向きません。マツモト機械のMURはSS400で2.3mmと公式に書かれています。

扱う板厚の上限を先に決めてから、ウレタンか鉄芯かを選んでください。

鉄芯ロールでも傷を減らす工夫

板厚がもう少し厚い場合は、鉄芯のロールを使いながら傷を減らす機種もあります。ロールの表面を硬く滑らかにし、全部のロールを回して滑りを減らす考え方です。

機種公式の説明
アイセル BS-Bロール軸はすべて焼入研磨。上下のロール軸が駆動するためスリップせず、ワークにキズが付かない
マツモト機械 MBR-1050-3B3本駆動式・焼入れ研磨・ロール跳上機構が標準
エスカディア SRSH3本駆動で材料のスリップを防止。鉄芯ロールの焼入れ研磨はオプション
神埼工業 TAH-O3At上下ロール3本の高周波焼入はオプション

エスカディアは、鉄芯ロールを焼入れ研磨すると材料に傷が付きにくくなり、ロールの耐久性も上がると説明しています。

板厚ごとの選び方

板厚の目安候補公式の数値
2.3mm前後までウレタン2本ロールマツモト機械 MUR:SS400で2.3mm
3.2mm前後まで薄板用の3本ロールマツモト機械 MBR-1050-3B:SS400で3.2×1000L
6mm前後まで製缶用の3本ロールマツモト機械 製缶曲げ用:SS400で6.4mm
9mm前後まで鉄芯ロールのハイパワー機、4本ロールエスカディア SRSH:SS材9mm、MIYAi MR-550S:0.3〜9.0mm

ステンレスはSS400より硬いため、同じ板厚でも能力に余裕のある機種を選んでください。表の数値は、マツモト機械がSS400、エスカディアがSS材での値で、MIYAiの0.3〜9.0mmは材質の記載がありません。

アルミは柔らかいぶん傷が付きやすく、カラー鋼板は塗膜の割れにも注意が要ります。材料ごとに、試し曲げで表面の状態を確かめてください。

端曲げとストレート残り

薄板の筐体やカバーでは、端のまっすぐな部分が目立ちやすく、見た目の品質に響きます。薄板で端曲げに対応する機種を並べました。

  • エスカディア:端曲げタイプ、加圧電動端曲げタイプ、端曲げ量産対応の2本ロールSRT
  • マツモト機械:端曲げ式のMBR-1050-3BH(SS400で2.3×1000L)
  • アイセル:端曲げ機構付きコンパクト3本ロール機BU-SP
  • 日本酸素G&W:Bシリーズに端曲げ仕様

端曲げ式の機種は、同じシリーズの標準機より曲げられる板厚が小さくなることがあります。マツモト機械では、標準のMBR-1050-3Bが3.2mm、端曲げ式のMBR-1050-3BHが2.3mmです。

4本ロールを薄板に使う

4本ロールは、板をはさんだまま曲げるため、薄板でも送りが安定します。薄板の端曲げと円筒成形を1工程で行いたいときの候補です。

機種薄板に関する公式の説明
エスカディア 4本ロール全ロールに高耐久ウレタンをライニングし、材料のスリップを防いで傷を付けない
アイセル BS-Bロール軸はすべて焼入研磨で、ステンレスやアルミに傷を付けない
MIYAi MR-S曲げ能力0.3〜9.0mm(MR-550S)で、0.3mmの薄板から扱える

4本ロールは端曲げのためにプレスへ運ぶ工程が要らないため、運搬中の傷も減らせます。薄板の筐体を多く作る工場では、工程の短さと傷の減り方の両方で効果を見込めます。

曲げる前の準備で傷を防ぐ

機械の性能が高くても、準備の段階で傷が付くことがあります。薄板の仕事で気をつけたい点をまとめました。

  • ロールの表面に切粉やスパッタが付いていないかを、作業の前に確かめる
  • 保護フィルム付きの材料は、フィルムの向きと貼り方をそろえる
  • ステンレスと鉄を同じ機械で曲げるときは、もらい錆を防ぐためにロールを清掃する
  • 曲げた製品を置く台にも、傷を付けない養生をする

ウレタンロールは柔らかいぶん、硬い異物が刺さると傷の原因になります。ロールの状態を日常の点検項目に入れておいてください。

サンプルで仕上がりを確かめる

傷の付き方は、材料の表面処理や保護フィルムの有無で変わります。富士機工は、ロールベンダーの製品ページでサンプル加工の相談を受け付けています。

  • 本番と同じ材料(表面処理・保護フィルム付き)でサンプルを依頼する
  • 仕上がり径と端の残りを測り、写真で記録する
  • 保護フィルムを貼ったまま曲げられるか、はがれないかを見る
  • 曲げ跡や送りの跡が光の当たり方で見えないかを確かめる

エスカディアは常設展示場で、持ち込んだテスト材料をテスト加工機で加工して体験でき、機構の違うロール機で仕上がりを比べられると案内しています。ほかの7社は、サンプル加工を公式には案内していませんでした。問い合わせの最初に、試し曲げができるかを聞いてください。

試し曲げの結果は、写真と寸法の記録を残し、複数の会社で比べられるようにしておくと判断がぶれません。

薄板向けの機械を選ぶ手順

  1. 材料(ステンレス・アルミ・カラー鋼板など)と、表面の仕上げを書き出す
  2. 板厚と板幅の最大、仕上がりの最小径を決める
  3. 端曲げが要るか、ストレートの残りをどこまで許すかを決める
  4. ウレタンロールか、焼入れ研磨の鉄芯ロールかを選ぶ
  5. サンプル加工か試し曲げで、傷と仕上がりを確かめてから見積を比べる

見た目が商品価値になる薄板の仕事では、ロールの材質の違いが歩留まりに直結します。価格だけでなく、傷による不良の減り方も含めて判断してください。

ウレタンロールは使い続けるとすり減るため、交換の目安と費用も見積のときに聞いておくと安心です。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

ウレタンロールは何mmまで曲げられますか?

公式の数値では、マツモト機械の油圧2本ウレタンロールMURがSS400で2.3mmです。厚い板は、焼入れ研磨した鉄芯ロールの機種を選んでください。

鉄のロールでも傷を減らせますか?

減らせます。アイセルのBS-Bはロール軸をすべて焼入研磨し、上下のロールを駆動してスリップを防ぐと説明しています。エスカディアも鉄芯ロールの焼入れ研磨をオプションで用意しています。

買う前に自社の材料で試せますか?

富士機工はロールベンダーの製品ページでサンプル加工の相談を受け付けています。エスカディアは常設展示場で、持ち込んだ材料をテスト加工機で加工して体験できると案内しています。ほかの会社は公式には案内していないため、問い合わせのときに試し曲げの可否を聞いてください。

【用途別】ベンディングロールメーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

圧力容器・タンク・造船部品の厚板を、真円に近く曲げたいなら

株式会社栗本鐵工所

加圧能力25ton〜490ton以上、板厚110mm・板幅8mの製作実績。NCとCNCで端曲げまで

トップロールを前後に動かして端曲げを行う、トップロール水平移動式の3本ロール。材質・板厚・板幅・内径を入れるとロールの位置が演算され、半自動NC(TNC)と全自動NC(CNC)を選べる。MJシリーズ25〜65ton、MPシリーズ75〜430ton、Mシリーズ490ton〜で、製作は板厚110mm・板幅8mまで実績がある。

株式会社栗本鐵工所の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

ホッパーやダクトの円錐と端曲げを、1台で自動化したいなら

株式会社MIYAi

油圧4本ロールMR-S。円筒・円錐・オーバル・多角形を1台で、完成径と板厚を入れて自動運転

MR-Sは油圧4本ロール式で、最大曲げ幅550mm・1000mm、曲げ能力0.3〜9.0mm(MR-550S)。端曲げ円筒・円錐・オーバル・多角形状を1台で加工でき、円錐曲げ用の支点軸を持つ。自動円筒曲げ機能AutoRollerは完成径・板厚・曲げ幅を入れてスタートするだけで円筒を曲げる。公式サイトに円錐の可否を判定するツールも載せている。

株式会社MIYAiの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

ステンレスやカラー鋼板の薄板を、傷とストレート残りを抑えて曲げたいなら

株式会社エスカディア

ウレタンロールの2本・3本・4本ロールベンダー。鉄芯ロールならSS材9mmまで

ウレタンロールは材料とロール軸がスリップしないため、加工の開始位置を材料端に近づけられ、ストレートの残りが少ないと説明する。傷を付けにくく、ステンレス・アルミ・カラー鋼板に対応。3本ロールにスタンダード・加圧電動・端曲げタイプがあり、4本ロールは同一工程で端曲げと円筒成形ができる。鉄芯ロールのSRSHシリーズはSS材9mmまで。

株式会社エスカディアの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

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