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SiC・サファイア・LT/LNなど硬脆材料のCMP|装置と受託の選び方、研削からの一貫工程【2026年版】

SiCやサファイア、LT・LNは、硬くて割れやすく、CMPでも時間と手間がかかる材料です。掲載会社の公式情報から、硬脆材料に対応する装置、受託の事例、研削からCMPまでの工程のつなぎ方を整理しました。

公開 2026年10月1日

SiCはパワー半導体、サファイアはLED、LTやLNはSAWフィルターなどに使われる基板材料です。どれも硬く割れやすい性質を持ち、削る速さが遅いうえ、傷が残りやすい材料です。

この記事では、硬脆材料のCMPに使う装置と受託を、掲載会社の公式情報で比べます。

硬脆材料に対応する装置と受託の一覧

まず、硬脆材料への対応や事例を公式に挙げている会社を並べます。装置メーカーと受託研磨の両方があります。

会社区分公式記載の内容
ディスコ装置DFP8141: サファイアやSiCなど硬脆材料の加工に特化したCMPポリッシャ。サファイア、SiC、LT、LNに対応
東京精密装置ChaMP211: SiC、MEMS、マイクロLED、SAWフィルター等のデバイスに最適
日本エンギス装置SiCパワー半導体の研削(HVG-300DSO)とポリッシング(EJW-910I-3ALD-D)の事例
北川グレステック装置+受託受託CMPでSiCパワーデバイス、LEDサファイアなどに対応
ケメット・ジャパンMAT事業部装置+テスト加工テスト加工でSiCパワーデバイス、LEDサファイアなどに対応
ティ・ディ・シー受託SiCウエハで表面粗さRa0.1nm以下、LT&水晶基板でRa0.2nm以下の事例

量産でフルオートの装置を入れるならディスコや東京精密、まず受託で試すなら北川グレステックやティ・ディ・シー、と目的で分けると選びやすくなります。

全自動で硬脆材料を磨く装置

量産の工程では、載せ降ろしから洗浄までを自動で行う装置が使われます。ディスコのDFP8141は、硬脆材料に絞った設計をうたっています。

  • カセットtoカセットでCMP加工が完了するフルオートマチック仕様
  • 洗浄ステーションで、加工後のウェーハの洗浄・乾燥も自動
  • ウェーハ単体、サブストレート搬送、フレーム搬送の3種のワーク形態に対応
  • Φ200mmウェーハ対応(研磨可能ウェーハ径Φ8 inch)、1軸2チャックテーブル
  • Φ300mm CMPパッド、装置寸法900×2,584×2,000mm、装置質量約3,100kg

対応はΦ200mm(8インチ)までです。製品ページでは「小口径難削材向け」としており、使用にあたっては標準仕様書を確認するよう注記しています。

開発から量産へ進める小型機

SiCやSAWフィルターのデバイスは、6〜8インチ以下のウェーハで作られることが多くあります。東京精密のChaMP211は、この範囲を狙った小型機です。

項目ChaMP211の公式記載
対象デバイスSiC、MEMS、マイクロLED、SAWフィルター等
ウェーハサイズ2〜8インチの研磨ヘッドを提供可能。同じ本体で異なるサイズを研磨
自動化ウェーハローダでフルオート、洗浄ユニットで精密洗浄
ヘッドエアーフロート式ヘッドSylphide、リテーナ加圧でエッジプロファイルを制御
拡張装置仕様の変更が可能。R&Dから試作、量産まで拡張可能

研究開発の段階から同じ型式で進めれば、量産のときに条件を出し直す手間が減ります。装置仕様を要望に応じて変えられる点も、開発中の材料には便利です。

研削・ラップからCMPまでの一貫工程

硬脆材料は、いきなりCMPで磨くと時間がかかりすぎます。研削で厚さを合わせ、ラップで傷を減らしてから、CMPで仕上げるのが一般的な流れです。

  • 日本エンギス: SiCで、高出力モータを搭載した2軸研削盤HVG-300DSOと、ダイヤモンド砥粒もしくはCMPスラリーを使うポリッシング装置の組み合わせを紹介
  • 岡本工作機械製作所: 脆性材用バックグラインダーSVG401MKⅡ、ポリッシングマシン、ラッピングマシンをそろえる
  • 東京精密: エッジグラインディングマシンW-GMシリーズでシリコン、サファイア、SiCなどのウェーハ外周部を面取り
  • 北川グレステック: CMPのほか研削加工とポストCMP洗浄も受託

工程ごとに会社を分けると、受け渡しのときの傷や汚れが問題になることがあります。前後の工程まで相談できる会社を選ぶと、全体の歩留まりを考えやすくなります。

受託で目標の粗さを確かめる

硬脆材料のCMPは、目標の粗さに届くかが最初の関門です。受託の事例から、どこまで磨けるかの目安をつかめます。

会社公式記載の事例
ティ・ディ・シーSiCウエハ、表面粗さRa0.1nm以下、接合用基板
ティ・ディ・シーLT&水晶基板(LT側)、φ100×LT膜厚1um、表面粗さRa0.2nm以下・膜厚ばらつき150nm以下
北川グレステックSiCパワーデバイス、LEDサファイア、光学系デバイスなどのCMP受託
マイポックス化合物半導体、酸化物材料、セラミックスなどの取扱い実績

事例の数字は、その事例の材料と条件での結果です。自社の材料で同じ数字が出るかは、受託で一度磨いて確かめてください。

LT・LNとSAWフィルター

LTやLNは、SAWフィルターなどの圧電デバイスに使われる材料です。硬脆材料の中でも割れやすく、薄く仕上げる加工では特に注意が要ります。

  • ディスコ DFP8141: サファイア、SiC、LT、LNなどのCMPに対応
  • 東京精密 ChaMP211: SAWフィルター等のデバイスに最適
  • ティ・ディ・シー: LT&水晶基板でLT膜を極薄化し、異種材料の接合を平滑化する事例

異なる材料を貼り合わせた基板は、熱や圧力で反りやすくなります。加圧の方式と、反った基板を保持できるかも確かめてください。

割れと反りへの備え

硬脆材料は、研磨中や搬送中に割れることがあります。薄く仕上げるほど、保持と搬送の方法が大事になります。

会社公式記載の工夫
ディスコ DFP8141ウェーハ単体、サブストレート搬送、フレーム搬送の3種のワーク形態に対応
日本エンギスガラス等の基材上にウエハを貼り合わせる貼付装置EBM-200HCD(接着バラツキTTV<1µm)
東京精密エッジグラインディングマシンW-GMシリーズでウェーハ外周部を面取り
岡本工作機械製作所脆性材用バックグラインダーSVG401MKⅡ

外周の欠けは、割れの起点になりやすい場所です。面取りや貼り付けの工程も含めて、割れを防ぐ方法を相談してください。

前後の工程に使う関連装置

CMPの前後には、薄くする研削と、仕上げたあとの洗浄や検査が続きます。関連の装置を同じ会社でそろえられるかも確かめておきましょう。

  • 東京精密: ポリッシュ・グラインダで各種デバイスウェーハの薄片化とダメージ除去を1台で行うと記載
  • 岡本工作機械製作所: 200mm/300mmバックグラインダーGNX200B・GNX300B
  • ディスコ: サイトでテストカットや加工サービス等のサポート情報を案内
  • 北川グレステック: ダイシング受託加工サービス(ダイシング・バックグラインド)も掲載

研削とCMPを別の会社でそろえる場合は、研削後の表面の状態を数字で受け渡してください。CMPで取るべき量が分かれば、時間と消耗品の見積が正確になります。

硬脆材料のCMPを頼むときの準備

硬脆材料のCMPを相談するときは、次の情報をそろえてください。前の工程の状態が分かると、提案が具体的になります。

  1. 材料(SiC、サファイア、LT、LNなど)と結晶の向き
  2. ウェーハ径と厚さ、仕上げたい厚さ
  3. 前の工程(研削・ラップ)の方法と、今の表面の状態
  4. 目標の表面粗さと、許される傷や欠陥
  5. 1か月あたりの枚数と、装置の購入か受託か

量が少ないうちは受託、量が増えたら装置、という段階的な進め方も取れます。マイポックスのように技術移管に対応する受託先もあります。

この記事に出てくるメーカー

参照元

よくある質問

SiCのCMPに使える量産向けの装置は?

ディスコのDFP8141は、サファイアやSiCなど硬脆材料の加工に特化したフルオートのCMPポリッシャです。東京精密のChaMP211は、SiCなど向けに2〜8インチの研磨ヘッドを用意した小型のCMP装置で、量産まで拡張できるとしています。

SiCをどこまで平滑にできますか?

ティ・ディ・シーは、SiCウエハで表面粗さRa0.1nm以下(接合用基板)の加工事例を公開しています。自社の材料と条件で同じ値が出るかは、受託で確かめてください。

研削からCMPまでまとめて相談できますか?

日本エンギスは研削盤とポリッシング装置を組み合わせたSiCの事例を紹介しています。北川グレステックはCMPのほか研削加工やポストCMP洗浄も受託しています。

【用途別】CMP装置メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

研究開発用の装置を、受託でプロセスを試してから選ぶなら

北川グレステック株式会社

卓上型から3インチ〜300mmのCMP実験装置まで。SiC・TSV・ダマシンの受託CMPも同じ会社で

試験・量産用のCMP装置をウェハサイズに合わせて案内し、マニュアルローディングのCMP実験装置は3インチ〜150mm/200mm/300mmをドレス機構付きでそろえる。卓上型は酸性・アルカリ性のあらゆるスラリーに対応。CMP受託加工ではプロセス開発・試作・消耗品評価を請け負い、SiCパワーデバイス、SOI、MEMS、TSV、TGV、ダマシンプロセスの実績を公式に記載。

北川グレステック株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

SiC・MEMSなど8インチ以下のデバイスを、開発から量産まで同じ装置で

株式会社東京精密

小型CMP装置ChaMP211は2〜8インチの研磨ヘッドで、R&Dから試作、量産まで拡張可能。300mm機ChaMP332も

ChaMP211は量産ラインで培った技術を載せた小型のCMP装置で、SiCやMEMS、マイクロLED、SAWフィルター等のデバイスに最適と記載。2〜8インチの研磨ヘッドで同じ本体のまま異なるウェーハサイズを研磨でき、ウェーハローダと洗浄ユニットを積んでフルオート動作が可能。エアフロート式ヘッドSylphideと白色光の終点検出を備える。

株式会社東京精密の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

半導体工場の量産ラインに、スループット重視で入れるなら

株式会社荏原製作所

F-REX300XA型は1テーブル1ヘッドのデュアルモジュール方式。終点検出とインライン膜厚測定はオプション

F-REX型はウェーハ表面を化学的機械的に研磨するクリーンルーム設置型のCMP装置で、ドライイン/ドライアウト、多段薬液洗浄に対応。F-REX300XA型は新開発の高効率搬送機構とWPH最適化アルゴリズムを搭載し、1テーブル1ヘッド、デュアルモジュール方式、クロスコンタミ対策、改造が容易なモジュール構造を備え、F-REX300X型比で約10%の消費電力削減をうたう。

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研磨したい材料(基板・膜)、ウェハや試料のサイズ、目標の表面粗さや平坦度、処理枚数、装置の購入か受託か、使う場所(研究室・クリーンルーム)を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載会社へ匿名で概要を伝え、見積やテスト加工の窓口をおつなぎします。費用はかかりません。

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