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金属のレーザー加工の受託 · 用途別

レーザー溶接を受託で頼む|薄板・極細ワイヤー・異材の溶接ができる会社と、試作の進め方【2026年版】

レーザー溶接を外部に頼みたい人向けに、掲載27社のうちレーザー溶接を公式に記載していた10社の範囲、薄板と極細部品の溶接、異材の組合せ、試作で求められるテストピース、切断から溶接まで一貫で頼める会社を整理します。

公開 2026年10月1日

レーザー溶接は、熱を狭い範囲に集めて溶かすため、TIG溶接に比べて歪みが少ない溶接方法です。薄いステンレスの箱や、医療機器の細いワイヤー、気密が必要な容器などで使われます。

ただし、レーザー溶接機を持つ会社でも、得意な板厚や部品の大きさは大きく違います。このページでは、掲載各社の公式の記載をもとに、依頼先の選び方を整理します。

レーザー溶接を受ける会社と、その範囲

今回の27社のうち、レーザー溶接を公式に記載していたのは10社でした。各社の範囲を並べると次のとおりです。

会社公式に記載のある溶接の範囲本社
レーザックス10kW・5kWマルチモード、2kWシングルモードのファイバーなどで溶接。1個の試作から中量産愛知県
二九精密機械工業微細精密は外径Φ0.05mmから、高強度精密(YAG・ファイバー)はΦ0.2mmから京都府
株式会社マツダファイバーでSUS0.03mmから(アルミ0.1mmから)、YAGでSUS・SS0.3〜3.0mm静岡県
こだま製作所1個からの小ロットで受託(テストピースと予備品が必要)大阪府
株式会社ユウキ工業YAG(ロボット付)で鉄・ステンレス0.5〜2.0mm、アルミ0.8〜1.5mm神奈川県
ミワレーザーファイバーレーザー溶接機FLW1500MT(1.5kW、板厚4ミリまで)愛知県
都ステンレス工業ファイバーレーザー溶接機1.5kW東京都
イコマ工業ファイバーレーザー溶接。SUS304 t0.4の星形の事例大阪府
共栄精機ファイバーレーザー溶接を保有し、アルミ溶接も得意東京都
かねよし5000Wのレーザー溶接発振機によるCW連続発振とロボットで溶接埼玉県

部品支給の溶接だけを受ける会社と、部品の製作から溶接まで受ける会社があります。手元に部品がある場合は、支給品の溶接を受けるかを最初に確かめてください。

極薄の板と、極細のワイヤー・パイプの溶接

0.1mm前後の薄い板や、髪の毛ほどのワイヤーの溶接は、受けられる会社が限られます。公式の記載は次のとおりです。

  • 株式会社マツダ: ファイバーレーザー溶接でSUS板厚0.03mmから、最小ナゲット径φ0.1mm。微細溶接の板厚はステンレス・チタン・鉄で0.05〜0.8mm、銅は0.3mmまで
  • 二九精密機械工業: 医療デバイス用途ではΦ0.05〜0.5mm、ノズル・ニードル用途ではΦ0.5〜5mmが代表的なワーク。CoCrワイヤー(Φ0.05mm)とSUS304ワイヤー(Φ0.1mm)の溶接事例
  • こだま製作所: SUS t0.5の気密が必要な筐体や、熱電対のレーザー溶接の事例
  • 株式会社ユウキ工業: 厚さ0.1〜2mmの各種金属板を、ロボットと手動のレーザー溶接で歪み少なく接合

株式会社マツダは、微細溶接のワークの大きさを長さ・奥行・高さ250mmが目安としています。小さな部品ほど治具で固定する手間が要るため、図面と一緒に数量と形状を伝えてください。

異なる金属どうしの溶接

レーザー溶接は、種類の違う金属をつなぐ用途でも使われます。異材の溶接について公式に書かれている内容は次のとおりです。

会社異材溶接についての公式の記載
株式会社マツダインコネル600+イリジウム、C1020+ステンレス、タンタル+ニオブ、ハステロイ+銅C1100など。30種類以上の組合せで実績
株式会社ユウキ工業黄銅板と炭素鋼板の異材接合のトライアル溶接例
こだま製作所対応材質にSUS系、ニッケル系、リボン鋼、銅系、チタン系、インコネル系
二九精密機械工業CoCrワイヤーとSUS304ワイヤーの溶接

異材の組合せは、材料の組成で結果が変わります。組合せの実績を公式に出している会社に、材料名を正確に伝えて相談してください。

材料名は、規格の記号や合金番号まで書くのが確実です。同じステンレスでもSUS304とSUS316Lでは成分が違い、溶接の条件も変わるためです。

試作で用意を求められるもの

レーザー溶接の試作では、加工会社が条件を出すための材料を求められることがあります。公式の記載は次のとおりです。

  • こだま製作所: 1個からの受託溶接でも、テストピースと予備品が必要
  • 株式会社マツダ: 溶接できるか不明なものもトライを受け、実働7日以内に回答。立ち合い試作も可
  • 株式会社マツダ: SUS304-t0.1mm突合せ溶接のサンプルを、問い合わせにより送付
  • レーザックス: テスト加工の結果を検証して加工報告書を提出。立ち会い試験も可能

本番の部品が1個しか無い場合でも、同じ材質の端材を数枚送れると、条件出しの失敗で本番を壊す心配が減ります。部品が高価なら、予備を含めた数を用意してください。

切断から溶接まで、一つの会社で済ませる

板を切って曲げ、溶接して箱にするような部品は、工程ごとに会社を分けると日数が延びます。切断から溶接まで社内で行うと書いている会社は次のとおりです。

  • ミワレーザー: ファイバーレーザー切断、ブレーキ曲げ、ファイバーレーザー溶接・ロボット溶接・TIG溶接まで社内で対応
  • イコマ工業: 3次元CADで展開し、レーザーカット・曲げ・ファイバーレーザー溶接まで行った事例
  • 共栄精機: 多数の溶接技術者が在籍し、社内一貫で製品として提供
  • かねよし: 24kWなどのファイバーレーザーで切断し、曲げ、5000Wのレーザー溶接・TIG溶接まで社内で対応
  • 株式会社ユウキ工業: 9.0kWのファイバーレーザー加工機で切断し、YAG・ファイバーで溶接
  • 都ステンレス工業: 12kWファイバーで切断し、ファイバーレーザー溶接機(1.5kW)とベンダーで製缶板金まで

精密な箱物や筐体は、切断の精度が溶接の仕上がりに響きます。同じ会社なら、溶接を見越した切り方の相談もしやすくなります。

溶接の後に研磨や表面処理が要る部品は、その工程まで受けるかも確かめてください。社内でできない工程は、協力会社の手配まで頼めるかで手間が変わります。

TIG溶接と比べたときの使いどころ

各社は、レーザー溶接を選ぶ理由として熱による歪みの少なさを挙げています。公式の説明は次のとおりです。

  • 株式会社マツダ: YAGレーザー溶接機は一般的なTIG溶接よりも熱による歪みが小さく、厚さ1mm以下の薄板板金に最適と説明
  • ミワレーザー: ファイバーレーザー溶接はTIG溶接と比べてエネルギーが一点に集中し、深く安定した溶け込みが得られると説明
  • イコマ工業: ファイバーレーザー溶接はTIG溶接に比べ歪みが少なく、見た目の仕上がりもきれいになると比較写真で紹介
  • 株式会社ユウキ工業: YAGレーザー溶接はひずみが無く、こげが少ないため仕上がりがよいと記載

一方で、すき間の大きい継手や厚い板では、TIGや半自動溶接の方が向く場合もあります。溶接方法を決めかねる場合は、複数の溶接方法を持つ会社に継手の図を見せて相談してください。

レーザー溶接の見積に添える情報

溶接の見積は、継手の形と数量で大きく変わります。問い合わせのときは、次の情報を添えてください。

  1. 材質と板厚(異材ならそれぞれ)
  2. 継手の形(突合せ・重ね・すみ肉)と溶接の長さ
  3. 気密や強度の要求、外観の要求
  4. 部品を支給するか、部品の製作から頼むか
  5. 数量と、テストピース・予備品を用意できるか

気密が必要な部品は、検査の方法も事前に決めておきます。リークテストなどの検査をどこまで加工会社に頼めるかも、見積の段階で確かめてください。

初めての部品では、いきなり全数を頼まず、数個の試作で溶接の状態を確かめてから数量を増やすのが安全です。こだま製作所やレーザックスのように1個から受ける会社なら、この確認の段階も頼みやすくなります。

この記事に出てくる会社

参照元

よくある質問

レーザー溶接は1個から頼めますか?

頼める会社があります。こだま製作所はレーザー溶接を1個からの小ロットで受託し、テストピースと予備品が必要と明記しています。二九精密機械工業も1個からの注文に応じ、レーザックスは数量1個からの試作加工を受けます。

0.1mmのステンレスをレーザー溶接できますか?

できる会社があります。株式会社マツダはファイバーレーザー溶接でSUS板厚0.03mmから溶接でき、SUS304-t0.1mm突合せ溶接のサンプルを問い合わせに応じて送っています。株式会社ユウキ工業も厚さ0.1〜2mmの金属板をレーザー溶接で接合します。

違う種類の金属をレーザー溶接でつなげますか?

組合せによって可能です。株式会社マツダはインコネル600とイリジウム、C1020とステンレス、ハステロイと銅C1100など30種類以上の組合せで実績があると書いています。

【用途別】金属のレーザー加工会社おすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

ステンレス・アルミの薄板を、1個から急いで精密に切るなら

株式会社レーザーテック

切断の9割がステンレスとアルミ。SUS0.05mmから、見積15分以内、最短1時間

大阪市西淀川区で2002年に創業したレーザー加工一筋の会社で、切断の70%がステンレス、20%がアルミと公式に書いている。TRUMPF製ファイバーレーザー加工機2台で、ステンレスは0.05〜18mm、A5052は12mmまで切る。板厚1.0mm以下の切断に特化した大和田工場を持ち、研磨品はSPVを貼ったまま切断する。見積は原則15分以内(17時まで)、材料とデータがあれば最短1時間で切断できると記載する。

株式会社レーザーテックの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

鋼板の厚板を、大板から数日で切り出すなら

坂元鋼材株式会社

24kWのレーザーで0.5〜40mm、2,500×6,100mm。最短当日・原則2日以内

大阪市西区九条南の鋼板加工センターで、レーザー切断・ガス溶断・プラズマ切断を一つの拠点で行う。TRUMPF製の24kW高出力機で0.5mmから40mm厚の鋼板まで切り、加工サイズは2,500mm×6,100mmまで。依頼の日のうちにCADを組み、最短当日・原則2日以内にレーザー加工すると記載する。SS400は3.2〜150mmを常時在庫し、最短1営業日で加工できる。

坂元鋼材株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

レーザーで溶接・穴あけができるか、1個の試作で確かめるなら

株式会社レーザックス

1984年からの受託レーザー加工。CO2・ファイバー・ディスク・電子ビームを使い分け

愛知県知立市の会社で、1984年のCO2レーザー導入からレーザーの受託加工を続けている。CO2、ファイバー、ディスクレーザーと電子ビーム加工機を持ち、切断・溶接・穴あけ・マーキングや肉盛りなどの表面処理を受ける。10kWのマルチモードファイバー、2kWのシングルモード、Laserdyne 795+などをそろえ、数量1個からの試作加工から中量産まで対応する。

株式会社レーザックスの公式サイトへ当サイトの紹介を読む

自分の部品に合うレーザー加工会社を、無料で相談する

加工の種類(切断・溶接・マーキング・微細加工)、材質と板厚、おおよその大きさ、必要な数量と希望納期、図面データの有無(DXF・DWG・PDF・Illustrator・手書き)を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載会社へ匿名で概要を伝え、見積の窓口をおつなぎします。費用はかかりません。

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