金属のレーザー加工の受託 · 用途別
微細加工・極薄板・パイプのレーザー加工を頼む|0.1mm以下の板、微細な穴、金属箔、3次元パイプ【2026年版】
0.1mm以下の極薄板、0.1mm前後の微細な穴、金属箔のバリのない切断、丸パイプや角パイプへの穴あけなど、通常の板の切断とは違うレーザー加工を頼みたい人向けに、対応する会社と頼み方を整理します。
シムプレートのような極薄の板、フィルターのような微細な穴、パイプの側面への穴は、一般的な板金のレーザー加工機では対応しにくい加工です。こうした加工は、専用の設備や経験を持つ会社に頼むと結果が安定します。
このページでは、掲載各社の公式の記載をもとに、極薄板・微細穴・金属箔・パイプの4つに分けて頼み先を整理します。
0.1mm以下の極薄板を切れる会社
板厚0.1mm以下の切断を公式に書いている会社は次のとおりです。
| 会社 | 公式に記載のある最も薄い板 | 補足 |
|---|---|---|
| ミワレーザー | ステンレスは0.01mmまで | SUS301 t0.01のステンレスシムの事例 |
| 株式会社マツダ | 最小加工板厚t0.01(500Wファイバー機) | CO2機ではSUS0.05〜12.0t |
| レーザーテック | 0.05mm | 板厚1.0mm以下の切断に特化した大和田工場 |
| こだま製作所 | t0.05から | 非鉄金属はt0.1ほどから |
| レーザマックス | 0.05mmのステンレス加工を得意とする | 0.03mm以内精度の微細加工 |
| ワークス松下 | 厚さ0.05〜1.5mmの薄物 | CO2・ファイバー・YAG・UVの4種類 |
極薄の板は、切断の熱で反ったり、切れ端が浮いたりしやすくなります。同じレーザー加工の会社でも、0.9mm以下は切らないところがあるとレーザーテックは書いています。
こだま製作所は、t0.05でもシムプレートとして使える水準でバリや歪みを抑えて切ると書いています。
微細な穴とスリットを入れる
0.1mm前後の穴やスリットは、通常の切断機では難しい大きさです。公式に書かれている対応範囲は次のとおりです。
- ワークス松下: 0.1mmの穴加工やスリット加工を得意とする
- レーザマックス: 0.3mmの穴あけ、0.03mm以内精度の微細加工
- レーザックス: Laserdyneで薄板への穴あけ、厚板への高アスペクト比の穴あけ、斜め穴
- 柳田製作所: 500Wのファイバーレーザー加工機(500×700)を持ち、微細加工も紹介
板厚に対して小さな穴は、多くの会社で個別の相談になります。必要な穴径と板厚、穴の数を図面に書き、可否と価格を先に聞いてください。
穴の位置の精度が大事な部品は、測定の方法も合わせて決めます。レーザックスは2.5次元画像測定器などの計測機器で検査し、必要に応じて検査成績書を出すと書いています。
穴の数が多い部品は、切断長が長くなるため費用が上がります。レーザーテックはFAQで、穴数が多いと切断賃がかなり高額になり、最後まで切断できるかのリスクも高まると答えています。
金属箔をバリなく切る
ステンレスや銅の箔は、通常の切断機では熱で溶けたり、バリが出たりします。箔の加工を公式に打ち出している会社は次のとおりです。
- シーエステック: ピコ秒レーザー(1064・532・355nm)と深紫外(266nm)の4波長を扱う
- シーエステック: 径25mm、15mm×20mm、外径35mm・内径28mmのステンレス箔をバリなく加工した事例
- シーエステック: 銅・チタン・アルミなど各種金属箔の切断、穴あけ、マーキング
- シーエステック: 加工範囲は最大300mm×300mm、カメラでの補正が可能
シーエステックは大学や研究機関の依頼が多く、量産を見据えた小ロットの試作を得意としています。納期の目安は1週間程度で、掲載の無い材質は小片を送れば無料で試すと書いています。
丸パイプ・角パイプへの穴と切欠き
パイプの側面への穴や、端部の切欠きは、3次元のレーザー加工機やパイプ用の装置で行います。公式の記載は次のとおりです。
| 会社 | パイプ加工についての公式の記載 |
|---|---|
| 摂津金属工業所 | 3次元パイプレーザー加工機。TruLaser Tube 5000 fiberは丸パイプ直径12〜170mm・角パイプ一辺12〜130mm・肉厚は軟鋼8mm、ステンレス5mm。ADIGE LT-8は丸パイプ直径12〜220mm・角パイプ一辺12〜200mm |
| 酒井製作所 | 2Dレーザー切断機だが、角パイプ・丸パイプ・アングル・チャンネルを加工可能 |
| かねよし | パイプ・アングル・チャンネル・フラットバーのレーザー加工 |
| レーザーテック | 加工メニューにパイプ加工。ステンレスパイプ(厚み9.5mm)の切断事例 |
摂津金属工業所は、角パイプに楕円形の穴をあけて丸パイプを差し込むだけで斜めに接合する例や、1本のパイプに切欠きを入れて曲げ、四角の枠を作る例を紹介しています。溶接の位置決めが楽になるため、溶接治具も簡易にできると説明しています。
パイプ加工で伝える寸法
パイプの加工は、平板とは伝える寸法が違います。見積の依頼では、次の情報をそろえてください。
- パイプの形(丸・角・長角など)と外径、肉厚、材質
- 材料の長さと製品の長さ
- 穴や切欠きの位置(端からの距離、周方向の角度)
- 数量と、後で曲げ・溶接をするか
摂津金属工業所の場合、TruLaser Tube 5000 fiberで自動で搬入できる材料の長さは3000〜6500mm、製品の長さは4500mmです。長いパイプは、加工機に載る長さかどうかも確かめてください。
パイプの図面は、展開図ではなく立体の図で描いた方が伝わりやすい場合があります。穴の位置を角度で指定するときは、基準にする面や溶接の継ぎ目の位置も書いてください。
極薄の部品を溶接や組立まで進める
極薄の板や細いパイプは、切った後の溶接や組立でも歪みやすくなります。切断の後の工程まで公式に書いている会社は次のとおりです。
- 株式会社マツダ: SUS304の極薄パイプ(Φ3.5×φ3.0など)を微細溶接で連結した事例。ファイバーレーザー溶接はSUS0.03mmから
- こだま製作所: 薄板・微細・精密板金部品の試作と少ロット製作に加え、精密溶接での組み立てまで行う
- イコマ工業: SUS304の板厚0.4mmの星形を、レーザーカット・曲げ・ファイバーレーザー溶接で製作
- 二九精密機械工業: 外径Φ0.05mmからのワイヤーやパイプをレーザー溶接
切断と溶接を別の会社に分けると、極薄の部品は運搬の間に変形するおそれもあります。切断から溶接まで同じ会社で済ませられるかを、最初に確かめてください。
試作から量産へ移るときの考え方
微細加工やパイプ加工は、試作はレーザー、量産は金型という流れになることがあります。各社の公式の説明は次のとおりです。
- 摂津金属工業所: 量産ではプレス加工の方が加工賃が安く速い。最少ロットはレーザーで作り、売れればプレスに切り替える方法も提案
- シーエステック: 金型で打ち抜く技術とレーザー加工を組み合わせ、量産を見据えた生産性や価格を提案
- ワークス松下: 金型を使わないため1個から万単位まで対応し、量産設備を自社で構築
試作で決めた形をそのまま量産に使えるかは、工法によって変わります。量産の数量の見込みも試作の段階で伝えておくと、工法の切り替えまで含めて提案を受けられます。
特殊なレーザー加工の相談で押さえる点
微細加工やパイプ加工は、会社ごとに設備の差が大きい分野です。相談のときは、次の点を押さえると話が早く進みます。
- 加工できるかを試す段階か、数量を作る段階かを伝える
- 材料の小片や現物を送れるかを確かめる
- 最大加工サイズ(シーエステックは300mm×300mm)に部品が収まるかを確かめる
- 検査の方法(顕微鏡での寸法確認など)を決める
初めての加工では、試験の結果を見てから数量を決める方が損失を抑えられます。特に高価な材料や箔は、試作の段階で歩留まりも聞いておくと費用を見積もりやすくなります。
レーザックスのように、テスト加工の後に加工報告書を出す会社もあります。
この記事に出てくる会社
- シーエステック株式会社金属箔の微細加工
- 二九精密機械工業株式会社極細ワイヤーの溶接
- イコマ工業株式会社薄板の切断と溶接を一貫
- 株式会社かねよし首都圏で当日切断
- 有限会社こだま製作所極薄シムと微細溶接
- 株式会社レーザーテックステンレス薄板の急ぎ
- 株式会社レーザマックス高反射材の切断
- 株式会社レーザックス溶接・穴あけの試作
- 株式会社マツダ極薄ステンレスの溶接
- 株式会社ミワレーザー極薄から厚板まで1社で
- 株式会社酒井製作所切断+機械加工を少量で
- 株式会社摂津金属工業所パイプの穴と切欠き
参照元
よくある質問
0.05mmのステンレス板をレーザーで切ってもらえますか?
切れる会社があります。レーザーテックは極薄の0.05mmを切断でき、こだま製作所はt0.05からの薄板レーザーカットを1個から受けます。ミワレーザーはステンレスを0.01mmまで加工でき、SUS301 t0.01の事例を出しています。
0.1mmの穴をレーザーであけられますか?
あけられる会社があります。ワークス松下は0.1mmの穴加工やスリット加工を得意としています。レーザマックスは0.3mmの穴あけと0.03mm以内精度の微細加工を得意と書いています。
丸パイプに穴をあける加工をレーザーで頼めますか?
頼めます。摂津金属工業所は3次元パイプレーザー加工機で丸パイプや角パイプに穴や切欠きを入れ、機械仕様の欄には丸パイプ直径12〜170mm(TruLaser Tube 5000 fiber)、直径12〜220mm(ADIGE LT-8)の機種を載せています。酒井製作所の2Dレーザー切断機も角パイプ・丸パイプを加工できます。
【用途別】金属のレーザー加工会社おすすめ3選
ステンレス・アルミの薄板を、1個から急いで精密に切るなら
株式会社レーザーテック
切断の9割がステンレスとアルミ。SUS0.05mmから、見積15分以内、最短1時間
大阪市西淀川区で2002年に創業したレーザー加工一筋の会社で、切断の70%がステンレス、20%がアルミと公式に書いている。TRUMPF製ファイバーレーザー加工機2台で、ステンレスは0.05〜18mm、A5052は12mmまで切る。板厚1.0mm以下の切断に特化した大和田工場を持ち、研磨品はSPVを貼ったまま切断する。見積は原則15分以内(17時まで)、材料とデータがあれば最短1時間で切断できると記載する。
鋼板の厚板を、大板から数日で切り出すなら
坂元鋼材株式会社
24kWのレーザーで0.5〜40mm、2,500×6,100mm。最短当日・原則2日以内
大阪市西区九条南の鋼板加工センターで、レーザー切断・ガス溶断・プラズマ切断を一つの拠点で行う。TRUMPF製の24kW高出力機で0.5mmから40mm厚の鋼板まで切り、加工サイズは2,500mm×6,100mmまで。依頼の日のうちにCADを組み、最短当日・原則2日以内にレーザー加工すると記載する。SS400は3.2〜150mmを常時在庫し、最短1営業日で加工できる。
レーザーで溶接・穴あけができるか、1個の試作で確かめるなら
株式会社レーザックス
1984年からの受託レーザー加工。CO2・ファイバー・ディスク・電子ビームを使い分け
愛知県知立市の会社で、1984年のCO2レーザー導入からレーザーの受託加工を続けている。CO2、ファイバー、ディスクレーザーと電子ビーム加工機を持ち、切断・溶接・穴あけ・マーキングや肉盛りなどの表面処理を受ける。10kWのマルチモードファイバー、2kWのシングルモード、Laserdyne 795+などをそろえ、数量1個からの試作加工から中量産まで対応する。
自分の部品に合うレーザー加工会社を、無料で相談する
加工の種類(切断・溶接・マーキング・微細加工)、材質と板厚、おおよその大きさ、必要な数量と希望納期、図面データの有無(DXF・DWG・PDF・Illustrator・手書き)を送っていただくと、編集チームが条件に合う掲載会社へ匿名で概要を伝え、見積の窓口をおつなぎします。費用はかかりません。