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CMP装置 · 基礎知識

CMP装置の種類とウェハサイズの選び方|卓上・マニュアル・フルオート・枚葉・片面研磨の違い【2026年版】

CMP装置は、研究室向けの卓上機から、量産ラインのフルオート機まで形がさまざまです。掲載会社の公式情報から、装置の形ごとの違いと、対応ウェハサイズの読み方、選び方の順番を整理しました。

公開 2026年10月1日

CMP装置を探し始めると、卓上型、マニュアル、セミオート、フルオート、枚葉、片面研磨など、いろいろな呼び方が出てきます。呼び方の違いは、ウェーハの載せ降ろしと洗浄を人がするか、機械がするかの違いでおおむね整理できます。

この記事では、掲載会社の公式情報をもとに、装置の形と対応ウェハサイズの選び方を整理します。

装置の形を一覧で比べる

まず全体像です。自動化の範囲が広いほど、装置は大きく、処理できる枚数は多くなります。

形人がすること掲載会社の例(公式記載)
卓上型ウェーハや試料の載せ降ろし、洗浄北川グレステック、ケメット・ジャパンMAT事業部(BC-15CN)、ラップジャパン(LM-15)、ムサシノ電子
マニュアル(R&D用)載せ降ろし、条件の設定ミクロ技研(MGP-15S/612/712)、北川グレステック(マニュアルローディングCMP実験装置)
セミオート載せ降ろし(研磨の工程は自動)Mini-Lab CMP100(一次・二次ポリッシュとリンスの3プロセス)
フルオート(カセットtoカセット)カセットの出し入れディスコ DFP8141、東京精密 ChaMP211(ウェーハローダ搭載でフルオート動作が可能)、ダイトロン MCP-302
量産ライン向け(ドライイン/ドライアウト)カセットの出し入れ荏原製作所 F-REX型・F-REX300XA型

研究開発の段階では、条件を細かく変えて試せるマニュアル機が便利です。量産では、人の手を介さないことが品質と処理量の両方に効きます。

対応ウェハサイズの読み方

対応ウェハサイズは、装置の選び方の出発点です。最大径だけでなく、どこまで小さい試料に対応するかも確かめてください。

会社・製品対応サイズ(公式記載)
Mini-Lab CMP100ウエハ最大径φ4"(φ100mm)
ラップジャパン LM-24-CMPΦ4"、Φ6"、Φ8"
東京精密 ChaMP2112〜8インチ研磨ヘッドを提供可能
ミクロ技研φ100mm、φ200mm、φ300mm(機種別)
北川グレステック(マニュアル実験装置)3インチ〜150mm、3インチ〜200mm、3インチ〜300mm
ケメット・ジャパンMAT事業部チップサイズ〜φ300mm
東京精密 ChaMP332/ダイトロン MCP-302300mm
ディスコ DFP8141Φ200mm(研磨可能ウェーハ径Φ8 inch)
岡本工作機械製作所 PNX1200450mmウェハー用(ファイナルポリッシャー)

チップや小片を磨きたい場合は、チップ対応をうたう機種が向きます。ケメット・ジャパンMAT事業部のBC-15CNは、チップ基板対応のCMP実験装置です。

1台で複数のサイズを扱う

研究開発では、扱うウェーハのサイズが途中で変わることがあります。ヘッドや治具の交換で複数サイズを扱える装置があります。

  • 東京精密 ChaMP211: 同じボディ上で、異なるウェーハサイズの研磨が可能
  • ラップジャパン LM-24-CMP: ポリッシングヘッドはワンタッチで交換可能
  • ミクロ技研: 研磨ヘッドとポリッシングプレートが容易に交換可能
  • 北川グレステック: 試験・量産用の装置をウェハサイズに合わせて案内し、オーダーメイドにも対応

サイズを替えるたびに条件の出し直しが要る点は、どの装置でも同じです。交換部品の価格と納期もあわせて聞いておいてください。

枚葉か、複数枚を同時に磨くか

ウェーハを1枚ずつ磨くか、複数枚を一度に磨くかでも装置の形が変わります。公式の記載から、同時に磨ける枚数の例を並べます。

会社・製品公式記載の内容
ダイトロン MCP-302ウェーハ枚葉研磨装置。2軸のトップリングで同時に2枚のポリッシングが可能
ラップジャパン LM-24-CMPポリッシングヘッド2軸で2枚のワーク加工か、片側でインラインドレッシング
荏原製作所 F-REX300XA型1テーブル1ヘッド、デュアルモジュール方式
スピードファム FAMシリーズ定盤径12〜48インチの片面研磨装置(ラップ、ハードポリッシュ、ポリッシュに対応)

デバイスウェーハのCMPは、1枚ごとに条件を管理できる枚葉が中心です。ベアウェーハや基板の研磨では、大きな定盤で複数枚を磨く片面研磨装置も使われます。

CMP専用機と、研磨装置でCMPもできる機種

装置には、CMP専用として作られたものと、ラップやポリッシュの装置でCMPもできるものがあります。目的に合う方を選んでください。

  • CMP専用: 荏原製作所 F-REX型、東京精密 ChaMPシリーズ、ディスコ DFP8141、ミクロ技研、Mini-Lab、北川グレステック、ケメット・ジャパンMAT事業部、ラップジャパン
  • 研磨装置でCMPまで対応: ムサシノ電子(研磨盤と研磨剤の選び方でCMPまで対応と記載)、日本エンギス(ダイヤモンド砥粒もしくはCMPスラリーを使うポリッシング装置の事例)
  • ベアウェーハのポリッシュ: ダイトロン MCP-302、スピードファム FAMシリーズ、岡本工作機械製作所 PNXシリーズ

結晶の試料や小さな部品を磨く研究なら、研磨装置でCMPまでできる機種が使いやすいことがあります。デバイスの膜を平らにするなら、CMP専用機を選んでください。

設置場所とユーティリティを確かめる

CMP装置は、電源のほかに、純水、圧縮空気、冷却水、排水が要ります。小型機でも、置き場所の準備は欠かせません。

会社・製品ユーティリティ・寸法(公式記載)
Mini-Lab CMP1003相200V、クリーンドライエアー5.0kg/c㎡以上、純水1.5kg/c㎡以上、チラーは別途オプション
ダイトロン MCP-302W1680×D2600×H2200mm、約4,500kgw、研磨定盤は工場冷却水で温度を一定に
ディスコ DFP8141装置寸法900×2,584×2,000mm

研究室では、純水と排水の設備がないことが導入の壁になりがちです。装置を決める前に、建物の設備担当と配管の経路を確かめてください。

迷ったときの選ぶ順番

装置の形は、次の順番で決めると迷いにくくなります。

  1. 研磨したい物の最大サイズと最小サイズを決める
  2. 1日に磨きたい枚数と、条件を変えて試す頻度を決める
  3. マニュアルでよいか、カセットtoカセットが要るかを決める
  4. 研磨対象に合うCMP専用機か、研磨装置かを選ぶ
  5. 設置場所の電源、純水、排水、床の強さを確かめる

迷う段階なら、受託やテスト加工で一度磨いてみるのも有効です。北川グレステックは千葉テクニカルセンターで実機を見られると書いています。

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参照元

よくある質問

研究室にはどの形の装置が向いていますか?

条件を細かく変えて試すなら、マニュアルの卓上機かR&D用機が向きます。Mini-LabのCMP100(最大φ100mm)、ミクロ技研のφ100〜300mmのマニュアル機、北川グレステックやケメット・ジャパンMAT事業部の実験装置があります。

1台で複数のウェーハサイズを磨けますか?

東京精密のChaMP211は2〜8インチの研磨ヘッドを用意し、同じ本体で異なるウェーハサイズを研磨できるとしています。ラップジャパンのLM-24-CMPはΦ4"・Φ6"・Φ8"に対応します。

チップや小片も磨けますか?

ケメット・ジャパンMAT事業部はチップサイズからの実験装置をそろえ、BC-15CNをチップ基板対応のCMP実験装置としています。受託ではマイポックスが小片やチップに対応しています。

【用途別】CMP装置メーカーおすすめ3選

※2026年10月時点の公式サイト情報をもとに編集チームが選定。選定基準。

1イチオシ

研究開発用の装置を、受託でプロセスを試してから選ぶなら

北川グレステック株式会社

卓上型から3インチ〜300mmのCMP実験装置まで。SiC・TSV・ダマシンの受託CMPも同じ会社で

試験・量産用のCMP装置をウェハサイズに合わせて案内し、マニュアルローディングのCMP実験装置は3インチ〜150mm/200mm/300mmをドレス機構付きでそろえる。卓上型は酸性・アルカリ性のあらゆるスラリーに対応。CMP受託加工ではプロセス開発・試作・消耗品評価を請け負い、SiCパワーデバイス、SOI、MEMS、TSV、TGV、ダマシンプロセスの実績を公式に記載。

北川グレステック株式会社の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

2

SiC・MEMSなど8インチ以下のデバイスを、開発から量産まで同じ装置で

株式会社東京精密

小型CMP装置ChaMP211は2〜8インチの研磨ヘッドで、R&Dから試作、量産まで拡張可能。300mm機ChaMP332も

ChaMP211は量産ラインで培った技術を載せた小型のCMP装置で、SiCやMEMS、マイクロLED、SAWフィルター等のデバイスに最適と記載。2〜8インチの研磨ヘッドで同じ本体のまま異なるウェーハサイズを研磨でき、ウェーハローダと洗浄ユニットを積んでフルオート動作が可能。エアフロート式ヘッドSylphideと白色光の終点検出を備える。

株式会社東京精密の公式サイトへ当サイトの紹介を読む

3

半導体工場の量産ラインに、スループット重視で入れるなら

株式会社荏原製作所

F-REX300XA型は1テーブル1ヘッドのデュアルモジュール方式。終点検出とインライン膜厚測定はオプション

F-REX型はウェーハ表面を化学的機械的に研磨するクリーンルーム設置型のCMP装置で、ドライイン/ドライアウト、多段薬液洗浄に対応。F-REX300XA型は新開発の高効率搬送機構とWPH最適化アルゴリズムを搭載し、1テーブル1ヘッド、デュアルモジュール方式、クロスコンタミ対策、改造が容易なモジュール構造を備え、F-REX300X型比で約10%の消費電力削減をうたう。

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